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マルエツとカスミとMV関東が消えていた

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関東の中堅スーパーが事実上イオングループの傘下に

 かなり昔の話になります。2015年にスーパーマーケット中堅のマルエツとカスミとマックスヴァリュ関東の3社が共同持ち株会社を設立して、そこの傘下に入りました。

 

 共同持ち株会社のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(以下U.S.M.H)の筆頭株主は業界大手のイオンです。

 

 時を遡ればマルエツは元々ダイエーグループだった時があり、その後ダイエーがイオンに吸収された経緯を考えればイオンがこれら3社をまとめるのは自然の流れと言えます。

 

 マックスヴァリュ関東はイオングループなのは一目瞭然ですが、カスミが2003年からイオングループだったのは知りませんでした。少し調べるとカスミはかつてファミレスのCocosやホームセンターのホーマックを展開していた時代があった事が分かりました。企業に歴史ありですね。

 

 新設された持ち株会社の名前のセンスはともかくとして、当会社が新たな株主優待制度を実施することになり、これまでマルエツ等が実施していた優待制度は廃止されました。次の表はかつてマルエツが実施していた株主優待の内容です。

会社名 マルエツ
証券コード 8178
市場区分 東1
信用売り
権利確定日 2月
優待の内容

(A)買い物割引券もしくは(B)新米のどちらか1つを贈呈。

長期保有株主には(C)ギフトカタログが追加で贈呈される。

 

(A)買い物割引券 買い物1,000円ごとに100円使用できる。

1,000株以上3,000株未満    100円×100枚

 

3,000株以上5,000株未満    100円×200枚

 

5,000株以上          100円×300枚

 

(B)新米

1,000株以上5,000株未満      5kg

 

5,000株以上          10kg

 

(C)ギフトカタログ

1,000株以上5,000株未満     3,800円相当のギフト

 

5,000株以上          5,000円相当のギフト

 

スーパーマーケット,買い物

スーパーマーケット再編・統合のメリットとデメリット

スーパーマーケットが再編・統合されると看板の変化以外にどのような影響があるのでしょうか。

価格競争力の強化

スーパーの発注量が増えて売り手に対する交渉力が強くなると同時に、製造する側も同一製品の生産量が増えて製品1つあたりの製造原価の減少が期待できます。いわゆるスケールメリットです。

製造原価が削減できれば店頭販売価格も下げられるので、企業と消費者双方にメリットがあります。

商品ラインナップの拡充

東京都内に強みを持つスーパーが茨城県地盤のスーパーをグループに取り込むことで、茨城県の名産や地域限定商品を都内で販売する事が容易なります。

消費者の商品の選択肢が増え、客単価が上がる。こちらも企業と消費者双方にメリットがあります。

サービスの向上

お互いの良い点をお店のサービスに反映させることで、顧客満足度の向上につながる事が期待されます。

ポイントカードが統一されてポイントを貯めやすくなるのもメリットと言えるでしょう。買物情報のデータベースが充実し、それを企業がサービスに還元する好循環が期待されます。

人員整理、給与の見直し

統合したスーパーが同じ商圏で店を構えている場合、店舗が整理されることがあり、そうなれば雇用人数は減らされるでしょう。また給与体系が見直され、従業員の給与が減る場合もあります。

スーパーで勤務する人の多くは近所で生活しているので、大切なお客の所得を減らす事態になるときもあります。